皆さんは事務職に対してどういうイメージを持っていますか?
「就職」「転職」において事務職はいつも人気の職種となっています。
その人気から、事務職はなかなか就職が難しい職種とも言われております
私は未経験から事務職(総務経理)へ転職し、10年以上が経過しました。
今回は「未経験」という状況でも事務職への就職や転職をするためには、どのようなスキルや考え方が必要かという事について考えてみたいと思います。
目次
事務職への就職は狭き門?
皆さんは「事務職」というイメージは、どのようなことを想像しますか?
安定していたり、仕事が楽というイメージでしょうか?
事務職といってもその仕事内容は企業によって様々です。
そんな事務職ですが、人気がある職種でありながら中々採用が厳しいという背景には、
ということがあります。
事務職と呼ばれる方の男女の割合で行くと、女性が多くなります。
(皆さんのイメージもそうではないでしょうか?)
そして「営業職」と呼ばれる職種は男性が多いイメージだと思います。
(ここ数年で男女という考えはだいぶ変わってきていますが)
営業職の社員は割と入れ替わりが多い職種となります。
営業職の入れ替わりが多い理由としては
◇営業成績が良く、他からの引き抜きやキャリアアップのため転職
◇営業成績が伸びず、自主退職や他業種への転職
といった事が多いと感じます。
一方事務職は、成績による評価ではなく、経験を積んで出来る仕事を増やしていく事が求められることなどもあり、入れ替わりは少ない職種となっています。
では、企業側から見るとどうでしょうか。
企業としては多少会社の業績が悪化しても、社員を解雇するということは中々難しいというのが実態としてあります。
また、その人が仕事に意欲的ではなかったり、勉強などをせずに「スキル」があまりなかったとしても、「その事実を突きつけて解雇」ということもあまり聞いたことがありません。
つまり、日本の会社というのは、「解雇」というものはあまり行われないのが現状です。
(言い換えると、いきなりクビになるという事は少なく、安心して働けるという事ですね)
そんな事から、一度「事務職」というポストにつけば、そのまま定年まで時間が経過していくというパターンが多いです。
そうした点から「事務職」というのは空きがなかなか出ずに、結果求人が少ない職業となっていきます。
ねらい目は世代交代のタイミング
しかし、どの企業にも定年などにより世代交代というタイミングがあります。
長年勤めてきたベテランの方が定年等で退職する際には、そのポジションの枠が空きます。
そういったタイミングもあるため、永遠に事務職の求人が出てこないという事はありません。
就職は「出会い」に近いものでもありますので、諦めずに探すというのも大切です。
では次に貴重な募集が出た際に、数多くの応募者の中から自分が生き残るにはどういったスキルが有利になるのか考えてみましょう。
取得しておきたい基本資格「日商簿記3級」
まず事務職の定番である「簿記」の資格というのは非常に重要かと思います。
特に事務職の中でメジャーな「日商簿記」は持っておいた方が採用において有利です。
「日商2級」まで持っていれば良いですが、中小企業などであればひとまずは「日商3級」を取得している状況で
「日商2級は今勉強中です!!」
と面接で話すだけでも、資格を持っていない他の応募者と比べたらかなり印象は違うと思います。
ちなみに日商簿記3級の勉強時間は、全く知識のない状態でおよそ100時間と言われています。
これを聞いたとき皆さんはどう思いましたか?
日商簿記3級合格するために「1日2時間」勉強の時間を確保したとすると、およそ2カ月ぐらいです。
1時間しか勉強の時間が取れなかったとしても、4カ月ぐらいで100時間になります。
自分の時間の中で「スキマ時間」など何とか活用してみてはどうでしょうか?
独学でも十分合格できますので、「事務職を目指すための勉強」としてまずは資格取得を目指しましょう。
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事務職の実務で必須な「Excelスキル」
事務職において必要なスキルとして 「Excel」があります。
表計算やエクセルの仕組みというのは知識として 是非持っていたいところです。
ちなみに私は面接の時に「パソコンは使えますか?」と聞かれて、当時家にパソコンはあったので
と答えたのですが、Excelに関してはほとんど触れた事がありませんでした。
そのため、採用通知をもらってから慌ててTSUTAYAで
「500円で分かるExcelの本」
といった物を購入して入社まで勉強しましたが、結局入社後の実務でExcelがほとんど使えない事がバレてしまい、とても恥ずかしかった思い出があります。
おそらく面接の時にExcelの実務試験があったら、間違いなく「不採用」だったと思います(笑)
ただ、それはパソコンが家庭に普及し始めたぐらいの時代の話であって、現在ではExcelスキルが無いとほとんど仕事が出来ないぐらいの状況となっています。
今は様々な書類が「電子化」の流れになってきております。
会社で使った電気代や高速道路代などが紙の請求書ではなく、ネットで 「CSV」 というデータで取得できる時代となっております。
その CSV データをエクセルに変換し、スピーディーに経費集計をするというスキルを持っていると非常に重宝されます。
(以前は紙のチェックが当たり前でしたが…)
そのため、「Excel 関数」についての知識も持っていると面接等で大きな武器になるかと思います。
(エクセル関数は一瞬で仕事を終わらせる魔法の呪文のような物です)
普段の生活ではExcelを使う事はほとんどありませんが、もしExcelに自信が無ければ「家計簿」や「お小遣い帳」程度でもいいので表計算をやってみる事をオススメします。
私はExcelスキルが無かった頃は、プライベートで体重の増減を表計算で記録し、グラフを作る練習をしていました。
少しの時間であってもExcelに触っておくと、意外と勉強になります。
Excelやタイピングスピードに関する記事も書いていますので、宜しければそちらもご覧ください。
コミュニケーションは事務職でも大事
そして、事務職であってもいろいろな人とコミュニケーションを取る機会があります。
社内の人間であったり、社外のお客さまなど、多くの人と接する機会がある事から「コミュニケーションスキル」は必須となります。
「人付き合いが苦手だから」という理由で事務職を選んでしまうと、もし入ることができたとしてもそのギャップで苦労する可能性があります。
コミュニケーションは「勉強」や「練習」で身につけていくことができます。
私も人付き合いが苦手でしたが、セミナーへ行ったり知識を習得することで、今は何とかコミュニケーションを取れるようになってきたと思います。
さらに事務職は、「電話応対」というものがあります。
こうした電話応対に関して、これまでの前職等で経験があれば、それはとても大きな武器になりますので面接等でアピールすると効果的です。
会社としても、コミュニケーションを上手く取って組織内を円滑に回してくれる人はとても重宝します。
事務職はそうした期待も少なからずされていると思って考えておくことが重要です。
これからは、AI・ロボットの時代へ
そして、今後の社会についてよく言われていることが
「事務の仕事は AI やロボットに取られる」
ということです。
これから技術がどんどんと発展し、 「AI」 や 「RPA(業務のロボット化)] といった流れは中小企業にも浸透してくるでしょう。
ただ、それによって全ての仕事無職の仕事が無くなるというわけではないと私は思います。
確かに単純作業はAIやロボットが対応するようになっていくかと思いますが、これから必要となってくるのが
「AI」 や 「RPA」 の知識を持っていて、それを業務に活用できる人
が企業にとって必要とされていきます。
何だか難しい話ではありますが、AI や RPA というのがどんなものなのか分かりやすく説明している本もあります。
そういった物から多少でも知識を習得しておくといいかもしれません。
そして
という発想力を持てる人材というのは、今後企業で重宝されてきます。
「AI に取られる」のではなく 「AI を活用して仕事を効率化する」という気持ちでいきましょう。
事務職を目指す際に必要なスキル・考え方まとめ
事務職は「楽」であったり「安泰」している職種という訳ではありません。
コミュニケーションや知識など、様々な事を常にアップデートしていく必要があります。
実際にお客様から感謝を言われることは多くないですが、「社内サービス業」として同僚から感謝されることは沢山あります。
会社や同僚がスムーズに仕事が出来るようにスキルアップしていく姿勢が、事務職に採用されていくコツではないかと思います。
事務職は「経験者優遇」が採用において出てくる可能性は高いです。
最初から正社員を目指すのではなく、非正規雇用や派遣などで「経験」という実績を重ねながら、資格等を取得していき「正社員転換」や「転職」をしていく方法も意外と近道かもしれません。
自分の長所や個性をどう活かしていくかを考えて、事務職採用を目指す時に是非アピールしていきましょう。
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