労働基準法が改正され、平成31年4月より年次有給休暇の取得義務化がスタートしました。
皆さんは有給休暇は取っていますか?
法改正により年次有給休暇の取得義務化によって10日以上付与されている方は 五日間の有給取得が義務付けられています。
今回は年次有給休暇とは一体どういう事なのか、また有給休暇を取るにはどのようにすれば良いかを具体的に考えてみたいと思います。
有給休暇を取っている人も、あまり今まで有給は取ってないという方も、色々と参考にしていただければ幸いです
目次
年次有給休暇とは
有給休暇の正式名称は「年次有給休暇」であり、以下のような制度になります
年次有給休暇とは、労働者の休暇日のうち、使用者から賃金が支払われる有給の休暇日のことである。「年次」とある通り、1年ごとに毎年一定の日数が与えられる。有給休暇、年次休暇、年休、有休などといわれることが多い。 国際労働機関条約では年間あたり3労働週、欧州連合指令では年間あたり4週間を確保するよう規制されている。 ウィキペディア
出典元:ウィキペディア
よく使わなかった有給休暇を企業側に買い上げてほしいという話がありますが、それはノーワークノーペイの原則という点から買い上げるということは違法となり、会社側も有給休暇を買い上げる義務はありません。
ただし、違法とならないパターンもあり、「会社が上記の日数を超えて付与している分」や「時効消滅してしまう分」などは買取を行うことも認められているようです。
ただ、そこまでしてくれる会社のほうが少ないのではないでしょうか…
また、有給休暇の趣旨は
◆労働者の疲労回復
◆健康の維持・増進
◆その他労働者の福祉向上を図る
といった目的となります。
やはり有給休暇はご自身の使用であったりリフレッシュのために使われるのが良いのではないかと思います。
有給休暇の取得義務とは
では「有給休暇の取得義務化」とは一体どういうことなのか、またそれを達成しなかったらどういった事があるのかということを説明したいと思います。
労働基準法が改正され、平成31年4月より、使用者は法定の年次休暇が10日以上のすべての労働者に対し、毎年5日間の年次有給休暇を確実に取得させることが必要となりました。
わかりやすくいうと、
「有給が10日以上貰っているのであれば、5日間は消化しよう!!」
という事になります。
ニュースなどでも多く取り上げられていますので、何となくイメージされている方も多いのではないでしょうか。
よく、
「日本人は勤勉で、世界的にみてもなかなか休みを取らない」
と言われています。
今回の法改正は働き方改革を推進していく中で、有給取得率を上げ長時間労働を改善したいという意図があるかと思いますが、現状はこれがなかなか難しい状況となっています。
私は普段中小企業の総務経理部門で働いており、有給取得を推進する立場になるのですが、これまで有給をほとんど取った事がない社員も多く存在し、急に有給を取るように言ってもなかなかうまく変えられないという点があります。
知り合いの中小企業の総務の方にお聞きしましても、やはりどの会社でも「なかなか休まない人」というのはいるようです。
ちなみに有給を取らなかった際には、一人あたり30万円以下の罰則という、今回の制度改革に対する本気度の高いメッセージも含まれています
また、聞いた話ではありますが、製造業の過激な考えを持った経営者は、
「有給を取らせてラインが止まるぐらいなら、罰金払っても売り上げを上げたほうがいい」
というブラックな事を言ったとか…
やはり今まで有給を取るという文化があまりなかった日本では、制度が浸透するまでしばらく時間がかかりそうですね
なぜ有給休暇を取りたがらない人がいるのか
先ほど少し触れましたが、有給をあまり取りたがらない人が割と多くいます。
その人たちの立場になって、なぜ有給を取りたがらないのか私なりの予想を考えてみました。
皆さん、ロールプレイングゲームはやった事がありますでしょうか。
私はよく
「有給休暇はロールプレイングゲームの回復アイテム」
のような感じで例えると分かりやすいのかなと思います。
ロールプレイングゲームではピンチの時にこのアイテムを使うと体力が回復してピンチを抜け出せるというアイテムがあります。
(ファイナルファンタジーでいうと、エリクサーというアイテムでしょうか)
ただ、このアイテムは人の性格によって使わずにとっておく人もいれば、ピンチでどんどん使っていく人など様々です。
有給休暇も全く同じような数え方ではないのかなと思います。
有給を使わなくても社会人として生活することはできますが、有給を使うことによってリフレッシュができたり体の健康面を整えたりという効果が得られます。
有給を使わないという事は、少し難しいモードでプレイしている事と同じでしょうか。
いざという時に取っておきたいという気持ちも非常に分かりますが、時効消滅があるため計画的にある程度使用してく方が効率的かもしれません。
有給休暇が取りずらい
職場の雰囲気によっては、有給が取りにくいという事も多々あるかと思います。
ちなみに私は社会人になって数年は有給を全く取得していませんでした。
有給休暇を取りにくい理由の多くは
◆仕事量が多くて休めない
◆単純に休んでも特に予定がない
◆他の人が働いているのに休みにくい
という理由がありますが、日本の職場において有給取得が取りにくい理由の多くは「職場の雰囲気」ではないでしょうか。
ちなみに最近私は子供の行事や家庭の用事などで、割と有給を取らせていただいています。
特に学校や幼稚園の用事に関しては半日で終わることも多いので、半日だけ有給をもらう事も多いです。
半日であれば業務への支障もそれほど影響がないので、1日は難しくてもまずは半日単位で有給を取得するというのもおすすめです。
また、自分が有給を取りやすい雰囲気を作るという点では、周りの人が有給を取った際には業務のフォローをするなど、職場全体の雰囲気づくりが重要になってくるかと思います。
自分の部署にあまり休みを取らない人がいると、なかなか雰囲気を作るのが難しいかと思います。
逆に自分が後輩たちに対してそのような存在にならないように気を付けるのも重要かもしれません。
(一生懸命働くというのは良い事でもありますが…)
ただ今回の有給取得義務は国の方針でもありますので、これを機会に働き方を少しずつ変えていくチャンスかもしれませんね。
有給休暇取得義務化のまとめ
仕事が原因でメンタル不調となってしまう原因の一つに「長時間労働」があるかと思います。
がむしゃらに働くことも大切ですが、しっかり休みも取ることも健康のためには必要ですね。
皆さんも上手に有給を活用してみて下さい。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
休む時はゆっくり休んで、仕事とのバランスを上手く取っていきましょう。
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